平成30年度認定考査の回答について
平成30年度認定考査の結果について
司法書士倫理の対策について
今回の記事では、簡裁訴訟代理等能力認定考査の過去問の要件事実をまとめました。
特別研修が終わってから認定考査までおよそ3ヶ月。ここから同期同士の不毛な「認定考査の勉強全然していない」合戦が始まります。学生時代を思い出し、なんだか懐かしいですね。
しかし、平成30年度の認定考査の合格率は43.1%(377名/874名)と、合格率3%の壁をくぐって1ヶ月強の特別研修を修了した者の半数以上が落第するという鬼畜な試験です。
周囲の勉強をしていないという声を本試験のその日まで鵜呑みにしていたら、普通に落ちます。
年々、認定考査の合格率は減少しており、その傾向は暫く続くことでしょう。
本試験前の1ヶ月程度でいいので、本気で準備して一発で決めるのが賢明です。
認定考査の過去問の出題傾向について
そろそろ貸金返還か保証あたりが出題されそう。未出の題材も要注意、不当利得、債権者代位、詐害行為取消とか怪しいですね。
過去問の出題内容について
直近数年分の問題については、法務省のページより入手可能です。
その他の問題は、同期のネットワークで勝手に横流しされることを期待しましょう。
古い過去問とその回答例は、下記書籍にも第1回から10回まで(平成14~23年度)掲載されています。
下記の要件事実・抗弁については、個人の見解によるところなので、正答と齟齬のある部分もある点を念頭に置きつつ、参考程度にご覧くださいませ。
左が訴訟物と要件事実、真ん中が抗弁、右が再抗弁です。
赤字は注意、黄色塗は要注意箇所です。
平成29年度
土地明渡請求事件
「親父の土地は俺の土地、どっかいけ」「いや俺の」って話。
平成28年度
抵当権設定登記抹消登記請求事件
「金返したでしょ、抵当消せよ」「まだ返してもらっちゃいない」って話。
平成27年度
建物明渡請求事件
「大切に使うって言ったのにペットホテルとして使うなんてどいひ~」「え、動物好きやって言ってたやん、なんなん」って話。
平成26年度
売買代金請求事件
「彫刻のお金払ってよ」「届いてないから解除したんで」って話。
平成25年度
保証債務履行請求事件
「車の修理代弁償しな」「時効っしょ」って話。
平成24年度
貸金返還請求事件
「貸した金返せよ」「返したし」って話。
平成23年度
建物明渡請求事件
「店から出てって、家賃も払って」「雨漏り…。俺はこの焼き鳥屋に懸けてんのよ、出ていく気は毛頭ない」って話。
平成22年度
請負代金請求事件
「リフォーム代払ってや」「おたくの知り合いに払ったっての、てか換気扇壊れてるし」って話。
平成21年度
抵当権設定登記抹消登記請求事件
「金払ったから抵当消せよ、ヴァイオリン代も貰ってないし」「あれは小麦粉代やし、酔ってて覚えとらん」って話。
平成20年度
貸金返還請求事件
「トラクター代、息子のお前が肩代わりしろよ」「嘘っぱちの保証書や」って話。
ちなみに、史上最悪レベルの悪問であります。
平成19年度
所有権に基づく動産の引渡請求事件
「絵返せよ、あの社長が勝手に売っただけ」「そんなん知らんし、買ったし」って話。
平成18年度
建物明渡請求事件
「又貸しすな」「黙認してたっしょ。てか解除するってレベルじゃねぇだろ」って話。
平成17年度
売買代金請求事件
「絵のお代払えよ」「ブローカーへの委任は切れてたし。てか時効やろ」って話。
平成16年度
建物明渡請求事件
「定食屋つってたのに居酒屋すな。出てけ」「そんなん殺生やん」って話。
平成15年度
保証債務履行請求事件
「借金肩代わりせい」「息子が勝手に押印したんや。わしゃ知らん」って話。
平成14年度
売買代金請求事件
「時計代払え」「パチもん売んな」って話。
全体
終わり
特に受講の必要は感じませんが、万全を尽くしたくって、かつ、資力と時間に余裕のある方は、予備校の講座を取るのも一つの手でしょう。
要件事実の勉強は過去問と蛭町本があればそれで足りましたが、特別研修講師が研修生に漏らし伝えたところによると、それだけでは対策できない試験にしていくとの噂があります。油断大敵です。
受・か・ろ・う・ぜ!
認・定・考・査!