択一問題にて、知識や思考が足りず解答を誤ったときはまだ諦めもつきますが、正しいものを選ぶのか誤っているものを選ぶのかをうっかり誤って解答したときは悔やんでも悔やみ切れません。
それがために基準点に一問足りないという事態ともなれば、もう憤死してもおかしくないでしょう。
司法書士試験は、特に、こうした細かいミスをいかに防いで減点を抑えるかという点が重要となる試験であります。司法書士の業務に通ずるところもあるのでしょう。
そこで、今回の記事では、そうしたケアレスミスを限りなくゼロに近づけられる小技を紹介します。
と言っても、もったいぶるようなものでもなく、下記の画像のように
問題文の「正」の字を◯で囲む、「誤」の字を△で囲むというだけです。
この作業を、問題を解くときに徹底するだけです。
◯と△の記号は自分が分かりやすいものであればなんでもよいです。「誤」の字を△でなく✕としてもよいのですが、✕だと視認性が悪く問題文に紛れてしまうため、私は△を使っていました。
これが習慣化してくれば、◯をつければ正しいものを選ぶ、△をつければ誤りを選ぶ、といった思考が当然となり、意識せずとも正誤の指定を間違えることなく解けるようになっていきます。
このルーティンが効果を発揮するのは、特に午後における択一問題です。午後の択一は、記述2問に2時間の配分を割こうと思えば5分に3問のペース、1問あたり1分30〜40秒程度、1肢あたりたったの20秒程度で解き進めていかなくてはなりません。じっくり考えられる時間はほぼなく、ほとんど反射で反応していくしかありません。もちろん見直せる時間も無いと考えてよいでしょう。そのために、あせってミスが乱発されやすく、またそのミスを訂正することもできないのです。
正誤の組み合わせの指定を誤るメカニズムはこうです。いざ、問題を解くときに冒頭の問題文で正しいか誤りのどちらを選ぶのかを確認しても、アイウエオの肢を検討していくうちにその問題文の正誤の指定が頭から離れていくので、誤りの組み合わせを選ぶところを、正しいものの組み合わせで選んでしまう、というパターンが起こりうるのです。
そうしたミスを、◯か△でチェックしておけば、ほぼ防げるようになります。というのも、最初に◯△をつけて手を動かすことで、ただの目視よりも記憶に残りやすくなるためです。また、回答を出す前にも◯△の図形であれば文字よりも早く脳が確認できるので、二重チェックがやりやすくなるためでもあります。
すでに同じようなことを実践している方が多いかもしれませんが、面倒で実践したことがないという方にはぜひ一度試してもらいたいところです。普段の過去問の学習から実践していれば、模試や答練、そして本試験でこのようなミスをゼロに近づけていくことができると思います。下らないミスは知恵を使って根こそぎ撲滅していきましょう。