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合格体験記は合格する前から書いとけ

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合格体験記とは何か。言わずもがな、各種予備校から配布されているパンフレットやエール出版社の書籍、あるいは昨今ではブログや掲示板なんかにまとめられている、その合格者がどのような経緯や動機で受験し、どういった教材や講座、勉強法でどれくらいの時間や費用を費やしたうえで合格したかが綴られているものであります。各受験生にとってはこれ以上にない参考になる情報であって、多くの受験生は、合格者の体験記のなかから自分に合った境遇や学習方法を抽象して、自分の合格までの指針を立てることかと思います。
 
今回の記事で伝えたいのは、合格体験記を合格前に書くのもいいんじゃないかなどうかなそんなこともないかな人それぞれかいやいやでも書いたほうが僕はいいと思うんだけどなどうでしょうかってことです。
 
なぜか。ふつうは、合格してから体験記を書こうという気になります、なぜなら合格したから。合格を体験することは合格しないとできないためです。その利他の精神は尊いものであって、そのおかげで後塵の受験生が望外な恩恵を浴びるわけですが、それではもったいない。というのもすでに自分は合格してしまっているから。合格体験記を書くことが自分の合格には繋がっていないわけです。
 
合格体験記を書くこととですら、自らの合格に役立てる。
 
合格前に合格体験記を書くこと、これが結構、自分がどう合格するか、なぜ合格するのかを他と比較して相対化させ、他にも理解できるように具体化させて描くに有益であって、また、その記事をこれから読むであろう受験生にとっても、合格後でなく合格前の、言ってしまえば現在進行系の生の情報を提供することになるので、より密度の高い情報となり得るわけであってこれまた有益なのであります。合格後というか、本試験終了直後から、司法書士試験のために蓄えた知識は、そよ風になびくたんぽぽの綿毛のようにいともたやすく飛んでいくので、どういう勉強をしてきたのか、それを手繰り寄せるだけでも一苦労です。それゆえ、当たり障りのない内容になってしまうものもなかにはあるわけです。もっとも予備校に検閲されて滑らかな舌触りにされてしまうという点もありますが。
 
ちなみに、合格すると各予備校から合格体験記の執筆依頼が来ます。そこで忘れぬうちにと諸手を挙げて筆を進めるのもいいのですが、それぞれの注意書きだけ熟読してみてください。これが各予備校によって千差万別であって、これから法律家とならん者としてよく吟味すべき最初の内容のように思えます。なかには、こっちで勝手に不都合な箇所は編集するよ、とか、他の予備校やネットには違う内容であっても体験記すら出すなよ、なんて趣旨の文言もないこともないのかもしれなくもありませんので。そうした縛りや、雀の残尿のような報酬から鑑みると、合格体験記を寄稿される方は、自分のためというよりお世話になった予備校への恩返しとして労力を割かれる義理深き方が多いのではないかと思います。私は残念ながら三歩歩けば義理を忘れるような鶏頭であったために、ブログで好き放題に書く道を選びましたが。1日1000人くらいに見て頂いているので耳目に触れることは適ったかもしれませんが、その分全世界に単に恥を撒き散らしているだけとも捉えられるでしょう。もし、今年受かって当ブログに合格体験記を載せたいという奇特な方がいましたらご一報ください。特に検閲はございません、その代わり報酬もございません。

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話戻って、この合格前というのは、何も本試験が終わって合格発表前の時期に、というような狭い意味合いではなく、本試験の時期関係なく受験勉強をしているときから、もっというと合格を志したその瞬間から、意識して徐々に合格体験記を綴っていって欲しいわけです。だってこれから合格するわけなのですから。
 
自分が受験を志した経緯や使用する講座を選んだ理由、勉強計画、1日の予定を、合格体験記だと思って、日々文字に起こすことで、すでに合格した者が書く合格体験記と比較するとその差異が見えてきます。そして、その差を埋めるように行動計画を修正するなかで、実際に自分が合格する道筋をより具体的に思い描けるようになっていきます。目標を達成するには、目標までに必要なマイルストーン(目標達成するために必要な、より小さな目標、例えば答練や模試の点数、月ごとの勉強時間など)をいかに分析し、そのマイルストーンを得るために必要なタスクをいかに細分化できるかにかかっています。漠然と合格するという思いだけでは見えない部分を補完していくことで、現在の立ち位置から合格までの立ち位置を繋げていく作業 にもなるわけであります。思い描いたことは現実になる、というような話もありますが、それは何も願えば叶うというオカルト的なものではなく、思い描くことで実際にやるべきことが明確になり実現可能性が増大するというだけの話だと私は考えています。
 
当ブログ内には100弱の下らない記事がありますが、これらの多くは受験勉強の傍らEvernoteにちまちま蓄積していたネタを編纂したものに過ぎません。
 
まぁ、なんつうか、要は、ありていに言うと逆算的に考えるということでしょうか。自分は合格したと仮定して、ではそのために何が必要かを洗い出していく作業はつまるところ有益で。そして、みごと合格した暁には、その記録を各社に出せば労力を割くことなく、数回分の飲み代を浮かすことなんてできたりもして。お金はあってもあり過ぎるということはありません。ちなみに余談ではありますが、合格後は飲み代でお金が結構な額、飛んでいきます。私はシラフでも手が震えてお酌を貰えないくらいに連日連夜鯨飲したせいもあるのですが、半年で新車の軽二、三台分くらいは残高が溶けたような気もしますが全然気にしたことなんて全然ありません。全然。
 
まぁ、合格する前に何を気の早いと思うリアリストの方が大半だと思いますが、合格する前だからこそ自分だけは合格すると信じてその未来を仮定して動くべきではと考えるわけであります。それが真のリアリストではないでしょうか。
 
合格前に合格体験記を書いていくメリット
 
まとめ
1.合格後に書くのはめんどい
2.合格までの道筋を描ける
3.合格後の飲み代を労せずちょびっとだけ稼げる
 
現場からは以上です。
 
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