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つじたけしへのよくある質問と回答

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ありがたいことに、ブログやtwitterをしていると受験生の方からご質問を頂くことが少なからずあります。今回の記事ではよく頂く質問をまとめてみました。よければ参考にしてください。
 
 
 
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どこの予備校を利用していましたか?

 
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一回目は、LECの初級講座、答練、模試、伊藤塾の模試。二回目は、LEC、TAC、伊藤塾の模試をそれぞれ受講しました。中上級講座は特に受けませんでした。
 
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1年目、択一の過去問は何周回しましたか?

 
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私の場合、覚えが悪いので、オーバーワーク気味ですが1年目は10周させました。
 
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1回目の受験と比して、2回目の受験ではどのような勉強を行いましたか?

 
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2回目の受験では、過去問を8周ほど回していました。年明けから1ヶ月で各科目1周をノルマとし、直前の5月、6月は2周させました。1年目に10周もさせていると、さすがに2年目にはかなり楽に回せます。楽すぎてこれ意味ある?と思いながらも、とりあえず月に1周だけはルーティンという名の惰性で回していました。
 
慣れ親しんだ過去問の肢であっても、「これだと正しい肢だがこの場合はどうか?」なんて発展的な発想を持ちながら進めていくことで知識の拡充を図っていけます。とても簡単な例で言うと、「後見人が〜」という肢があれば、保佐人、補助人、未成年ではどうか?という発想ですね。
 
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記述の過去問はどの程度繰り返しましたか?

 
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記述の過去問は1年目に2回、2年目に1回程度しか解きませんでした。
 
理由として二点あって、一つは本試験の過去問は非常に質が悪いことです。LECの根本講師も仰っておられましたが、どう考えても設問の立て方がおかしいものや予備校でも答えが分かれるような疑義のあるものが散見されます。なので本試験の問題を解いても、記述の力はつきにくいため繰り返し解く必要はないのです。答練や模試の問題のほうが良質です。
 
もう一つ、記述は一度解いてしまったら二回目以降、難易度が極端に下がり、新たに得られる知識が薄いためです。択一であれば、知識が強固となっていきますが、記述であれば、一度間違えた論点はそう間違えないですし、そのために一問丸々解くことは非効率であるためです。
 
なので、本試験の過去問は、どのような論点がどういった聞かれ方をするのか、問題のボリュームはどうか、注意事項の書き方はどうか、等といった観点で1,2回解けば充分だと思います。ただ、その分、問題集や答練・模試で演習を増やす必要があります。
 
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本試験への不安やプレッシャーに対してどう立ち向かえばいいでしょうか?

 
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次は何が何でも合格する、あるいは合格するまで受け続けるといった背水の陣で臨むことはお薦めしません。あせりが生まれて、落ち着いて勉強にも試験にも臨みにくいからです。
 
さらに、合格は実力だけで決まるものでもないと思っています。合格水準にあっても、出題箇所や採点基準が少しズレるだけで不合格になりうる試験です。
 
私の場合、一度目は司法書士試験一本でしたが、二度目は不合格であれば法科大学院への進学を志そうと考えていたので、司法書士試験には落ちたらそれはそれで縁がなかったと割り切ろうという思いでした。それがかえって大胆に試験に臨むことができ、それが結果にも繋がったよう思います。
 
実際にその道に進むかどうかは別にして、不合格であっても自分にはこの道があるというものを用意しておくことが、かえって司法書士試験への勉強の不安を取り除き、安心して取り組む推進力になることもあります。
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簡単な問題でも間違えてしまうことがあります。どのような対策が考えられますでしょうか?

 
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たとえば、過去問に関しては、各肢についてどれくらい、理由を含めて正誤を判断できていますでしょうか。過去問学習が有効に機能しない例として、(アウ)とか(イウ)とか答えの組み合わせを覚えてしまっていて実は正答してても、各肢の理由付けは理解していないという可能性が考えられます。昭和の問題も含め、理由を含めた正誤の正確性が90%以上に達していなければ、過去問を更に繰り返すべきかと思います。解説に理由がない選択肢であれば、自分なりの理屈をつけてメモして理解するとより効果は上がります。

 

www.2ztk4.com

  

また、不動産登記法の択一問題を解く過程で、その肢に出てきた登記申請書を書けるか、さらに、どういう申請書の順序になるかといって考えながら解くのも択一・記述の両方の点数を伸ばすのに有効です。
 
ケアレスミスが頻発するようなら下記の記事を参照してみてください。
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午後の択一では全肢検討したうえで回答を出していましたか?全肢検討すると時間がかかり、軸肢を定める方法では正答率が落ちます。

 
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方針としては、全肢検討はせずに、答えが一つに絞れた時点で、次へ進むとして取り組んでおりました。とは言っても改めて本試験の問題を見てみると、全肢検討していたものが多かったですね。
 
私の場合、記述で合格点を取るためにどれだけの時間が必要か?そこから逆算して択一にかけられる時間を出し、その時間に解き切るに適した方法を試行錯誤しました。記述1題に60分ずつかけたかったので、択一を60分で解き切るものとして進めました。1肢20秒、1問100秒くらいのペースで、5分ごとに3問ずつ解けていけるか確認しつつ、慣れていけば15分ごとに9問ずつ解けていけるか確認しながら取り組んでおりました。100秒かけて回答を絞れなければ固執せず、すぐ次の問題に移ります。
 
ここで重要なのは、60分経った時点で択一の方は打ち切って記述に移るというところです。多少択一を落としたところで基準点には届きますし、それより記述に時間を当たられず壊滅するほうがよほど合格が遠ざかってしまうためです。
 
軸肢を定める解き方で正答率が落ちるというのは、細かいところでの知識にゆらぎがあるのかもしれません。
 
過去問を含めて今までの選択肢を、秒で判断するために、どのような知識を補強していけばいいか、考えながら演習に取り組むことが、未知の問題への正答率を高めていくことにつながることかと思います。
 
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本試験における未出の論点へはどのように対応すればよいでしょうか?

 
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択一、記述ともにこれは問題を数多く解くしかありません。ただし、記述は択一と異なって同じ問題を繰り返し解いても効果はほとんどありません。新しい問題をかき集めましょう。そして年明け位から毎日最低でも1題取り組んで勘を養っていくとよいかと思います。
 
下記に記述の問題集は掲載しているので参考にして下さい。枠ズレが頻発するなら、オートマシステムの記述式問題集がかなりお薦めです。
  
さらに、答練は金銭的負担が大きく難しいかもしれませんが、次の模試は出来る限り多くの予備校のものを受けるといいと思います。本試験の記述問題の解答基準については明らかにされておらず、各予備校もはっきりとは把握しておりません。そのため、予備校によって微妙に採点基準が異なります。また、択一問題の傾向も各予備校で異なります。そこで、どの予備校の模試の結果でも合格水準に達する成績が出せれば、特定の予備校の傾向のみに依存しない、本試験でも通用する学力が養えます。
 
実際に、私は一度目の受験ではLECのみS判定で、伊藤塾では基準点落ちであり本試験結果は不合格でありました。二度目の受験では各予備校でS判定が出て本試験もその結果となりました。どの予備校の問題構成や採点基準でも合格水準に達するような実力を養成することに執心しました。
 

終わり

とはいっても、他人の戯言は真に受けず、自分を信じて進めることが大切です。誰もが不安です。それでも自分の人生は自分で切り拓くしかありません。がんばりましょう。

道は開ける 文庫版

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