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【司法書士試験】口述試験対策メモ〜司法書士法編〜

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今回の記事では、私が口述試験の司法書士法対策に残していたメモを公開します。
 
例年9月末に司法書士筆記試験の合格発表があり、その後合格者は10月初旬にある口述試験に臨むことになります。発表から間がなくあせる気持ちもありますが、出席さえすれば合格するとまことしやかに囁かれていますので大船に乗った気持ちで臨みましょう。
 
下記は関連記事であります。
 

 (本番当日の様子)

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 (口述試験の内容について)

www.2ztk4.com

 

 
司法書士試験の口述試験は、不動産登記法・商業登記法・司法書士法の分野から出題されます。不動産登記法・商業登記法については択一試験と重複するので自分が使用したテキストをざっと振り返っておけば事は足ります。やる気が出なければ本文は飛ばして図表のみ目を通せばよいでしょう。
 

 
司法書士法については、出題箇所はほぼ固定されていますが、択一対策よりも多少は知識を深めておいたほうがよいでしょう。
  
なお、ほぼ皆受かるんだったら口述試験なんてやる意味あんのって懐疑的な声もほうぼうから聞こえてきますが、私は口述試験があってよかったなと思います。
 
司法書士試験合格のための知識は、筆記試験直後から沸騰した湯のような勢いで無慈悲に蒸発していきます。このタイミングでおさらいをすることで、かろうじていくつかの知識は甦って必死こいて頭に入れた知識を元の木阿弥にすることは避けられますし、実務に直結する三科目でもあるため、これから司法書士事務所へ勤務する方には業務への弾みをつけることにもなります。
 
下記、平成29年度の口述試験対策として残した私的なメモですが、よかったら参考にして下さい。 
 
 条文における過去の出題部分や出題されそうな部分を、ハイライトや一口コメントでまとめています。
 
とりあえず1条の目的と2条の職責は丸暗記しておけば何とかなります。
 
注:ブログ更新時点の司法書士法に依拠しております。
 

司法書士法

 
 第一章 総則(第一条―第五条)
 第二章 司法書士試験(第六条・第七条)
 第三章 登録(第八条―第十九条)
 第四章 司法書士の義務(第二十条―第二十五条)
 第五章 司法書士法人(第二十六条―第四十六条)
 第六章 懲戒(第四十七条―第五十一条)
 第七章 司法書士会(第五十二条―第六十一条)
 第八章 日本司法書士会連合会(第六十二条―第六十七条)
 第九章 公共嘱託登記司法書士協会(第六十八条―第七十一条)
 第十章 雑則(第七十二条・第七十三条)
 第十一章 罰則(第七十四条―第八十三条)
 附則
 

第一章 総則

 
(目的)
第一条  この法律は、司法書士の制度を定め、その業務の適正を図ることにより、登記、供託及び訴訟等に関する手続の適正かつ円滑な実施に資し、もつて国民の権利の保護に寄与することを目的とする。
 
一言一句覚える
 
音声を作りましたのでよければ活用してください。
 
 

 

 
(職責)
第二条  司法書士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。
 一言一句覚える
趣旨は、独立性と公共性の観点から答える 
 
(業務)
第三条  司法書士は、この法律の定めるところにより、他人の依頼を受けて、次に掲げる事務を行うことを業とする。
一  登記又は供託に関する手続について代理すること。
二  法務局又は地方法務局に提出し、又は提供する書類又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。第四号において同じ。)を作成すること。ただし、同号に掲げる事務を除く。
三  法務局又は地方法務局のに対する登記又は供託に関する審査請求の手続について代理すること。
四  裁判所若しくは検察庁に提出する書類又は筆界特定の手続(不動産登記法 (平成十六年法律第百二十三号)第六章第二節 の規定による筆界特定の手続又は筆界特定の申請の却下に関する審査請求の手続をいう。第八号において同じ。)において法務局若しくは地方法務局に提出し若しくは提供する書類若しくは電磁的記録を作成すること。
五  前各号の事務について相談に応ずること。
六  簡易裁判所における次に掲げる手続について代理すること。ただし、上訴の提起(自ら代理人として手続に関与している事件の判決、決定又は命令に係るものを除く。)、再審及び強制執行に関する事項(ホに掲げる手続を除く。)については、代理することができない。
イ 民事訴訟法 (平成八年法律第百九号)の規定による手続(ロに規定する手続及び訴えの提起前における証拠保全手続を除く。)であつて、訴訟の目的の価額が裁判所法 (昭和二十二年法律第五十九号)第三十三条第一項第一号 に定める額を超えないもの
ロ 民事訴訟法第二百七十五条 の規定による和解の手続又は同法第七編 の規定による支払督促の手続であつて、請求の目的の価額が裁判所法第三十三条第一項第一号 に定める額を超えないもの
ハ 民事訴訟法第二編第四章第七節 の規定による訴えの提起前における証拠保全手続又は民事保全法 (平成元年法律第九十一号)の規定による手続であつて、本案の訴訟の目的の価額が裁判所法第三十三条第一項第一号 に定める額を超えないもの
ニ 民事調停法 (昭和二十六年法律第二百二十二号)の規定による手続であつて、調停を求める事項の価額が裁判所法第三十三条第一項第一号 に定める額を超えないもの
ホ 民事執行法 (昭和五十四年法律第四号)第二章第二節第四款第二目 の規定による少額訴訟債権執行の手続であつて、請求の価額が裁判所法第三十三条第一項第一号 に定める額を超えないもの
七  民事に関する紛争(簡易裁判所における民事訴訟法 の規定による訴訟手続の対象となるものに限る。)であつて紛争の目的の価額が裁判所法第三十三条第一項第一号 に定める額を超えないものについて、相談に応じ、又は仲裁事件の手続若しくは裁判外の和解について代理すること。
八  筆界特定の手続であつて対象土地(不動産登記法第百二十三条第三号 に規定する対象土地をいう。)の価額として法務省令で定める方法により算定される額の合計額の二分の一に相当する額に筆界特定によつて通常得られることとなる利益の割合として法務省令で定める割合を乗じて得た額が裁判所法第三十三条第一項第一号 に定める額を超えないものについて、相談に応じ、又は代理すること。
2  前項第六号から第八号までに規定する業務(以下「簡裁訴訟代理等関係業務」という。)は、次のいずれにも該当する司法書士に限り、行うことができる。
一  簡裁訴訟代理等関係業務について法務省令で定める法人が実施する研修であつて法務大臣が指定するものの課程を修了した者であること。
二  前号に規定する者の申請に基づき法務大臣が簡裁訴訟代理等関係業務を行うのに必要な能力を有すると認定した者であること。
三  司法書士会の会員であること。
3  法務大臣は、次のいずれにも該当するものと認められる研修についてのみ前項第一号の指定をするものとする。
一  研修の内容が、簡裁訴訟代理等関係業務を行うのに必要な能力の習得に十分なものとして法務省令で定める基準を満たすものであること。
二  研修の実施に関する計画が、その適正かつ確実な実施のために適切なものであること。
三  研修を実施する法人が、前号の計画を適正かつ確実に遂行するに足りる専門的能力及び経理的基礎を有するものであること。
4  法務大臣は、第二項第一号の研修の適正かつ確実な実施を確保するために必要な限度において、当該研修を実施する法人に対し、当該研修に関して、必要な報告若しくは資料の提出を求め、又は必要な命令をすることができる。
5  司法書士は、第二項第二号の規定による認定を受けようとするときは、政令で定めるところにより、手数料を納めなければならない。
6  第二項に規定する司法書士は、民事訴訟法第五十四条第一項 本文(民事保全法第七条 又は民事執行法第二十条 において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、第一項第六号イからハまで又はホに掲げる手続における訴訟代理人又は代理人となることができる。
7  第二項に規定する司法書士であつて第一項第六号イ及びロに掲げる手続において訴訟代理人になつたものは、民事訴訟法第五十五条第一項 の規定にかかわらず、委任を受けた事件について、強制執行に関する訴訟行為をすることができない。ただし、第二項に規定する司法書士であつて第一項第六号イに掲げる手続のうち少額訴訟の手続において訴訟代理人になつたものが同号ホに掲げる手続についてする訴訟行為については、この限りでない。
8  司法書士は、第一項に規定する業務であつても、その業務を行うことが他の法律において制限されているものについては、これを行うことができない。
 
業務をざっくりと
①登記、供託の代理
②法務局へ提出する書類の作成
③登記、供託の審査請求の代理
④裁判所、検察庁へ提出する書類の作成
⑤これらの相談
 
簡裁訴訟代理業務を行うには、
①研修課程を修了
②法務大臣の認定
③書士会の会員

  

(資格)
第四条  次の各号のいずれかに該当する者は、司法書士となる資格を有する。
一  司法書士試験に合格した者
二  裁判所事務官、裁判所書記官、法務事務官若しくは検察事務官としてその職務に従事した期間が通算して十年以上になる者又はこれと同等以上の法律に関する知識及び実務の経験を有する者であつて、法務大臣が前条第一項第一号から第五号までに規定する業務を行うのに必要な知識及び能力を有すると認めたもの
 
(欠格事由)
第五条  次に掲げる者は、司法書士となる資格を有しない。
一  禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつてから三年を経過しない
二  未成年者成年被後見人又は被保佐人
三  破産者復権を得ないもの
四  公務員であつて懲戒免職の処分を受け、その処分の日から三年を経過しない
五  第四十七条の規定により業務の禁止の処分を受け、その処分の日から三年を経過しない
六  懲戒処分により、公認会計士の登録を抹消され、又は土地家屋調査士弁理士税理士若しくは行政書士業務を禁止され、これらの処分の日から三年を経過しない
 
・3つくらい覚えておく
覚えやすいのは、
①未成年者、成年被後見人、成年被保佐人
②破産者で、復権を得ないもの
③業務禁止処分から三年を経過しないもの

 

第二章 司法書士試験

 
(試験の方法及び内容等)
第六条  法務大臣は、毎年一回以上、司法書士試験を行わなければならない。
2  司法書士試験は、次に掲げる事項について筆記及び口述の方法により行う。ただし、口述試験は、筆記試験に合格した者について行う。
一  憲法、民法 、商法 及び刑法 に関する知識
二  登記、供託及び訴訟に関する知識
三  その他第三条第一項第一号から第五号までに規定する業務を行うのに必要な知識及び能力
3  筆記試験に合格した者に対しては、その申請により、次回の司法書士試験の筆記試験を免除する。
4  司法書士試験を受けようとする者は、政令で定めるところにより、受験手数料を納めなければならない。
 

 

(司法書士試験委員)
第七条  法務省に、司法書士試験の問題の作成及び採点を行わせるため、司法書士試験委員を置く。
2  司法書士試験委員は、司法書士試験を行うについて必要な学識経験のある者のうちから、試験ごとに、法務大臣が任命する。
3  前二項に定めるもののほか、司法書士試験委員に関し必要な事項は、政令で定める。
 
 

 

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第三章 登録

 
(司法書士名簿の登録)
第八条  司法書士となる資格を有する者が、司法書士となるには、日本司法書士会連合会に備える司法書士名簿に、氏名生年月日事務所の所在地、所属する司法書士会その他法務省令で定める事項の登録を受けなければならない。
2  司法書士名簿の登録は、日本司法書士会連合会が行う
 
事務所記載事項
①氏名
②生年月日
③事務所所在地
④その他 
 
(登録の申請)
第九条  前条第一項の登録を受けようとする者は、その事務所を設けようとする地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された司法書士会を経由して、日本司法書士会連合会に登録申請書を提出しなければならない。
2  前項の登録申請書には、前条第一項の規定により登録を受けるべき事項その他法務省令で定める事項を記載し、司法書士となる資格を有することを証する書類を添付しなければならない。
 
・事務所設置管轄の書士会を経由して連合会に提出
・司法書士の資格証明書を添付

 

(登録の拒否)
第十条  日本司法書士会連合会は、前条第一項の規定による登録の申請をした者が司法書士となる資格を有せず、又は次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、その登録を拒否しなければならない。この場合において、当該申請者が第二号又は第三号に該当することを理由にその登録を拒否しようとするときは、第六十七条に規定する登録審査会の議決に基づいてしなければならない。
一  第五十七条第一項の規定による入会の手続をとらないとき。
二  身体又は精神の衰弱により司法書士の業務を行うことができないとき。
三  司法書士の信用又は品位を害するおそれがあるときその他司法書士の職責に照らし司法書士としての適格性を欠くとき。
 
2  日本司法書士会連合会は、当該申請者が前項第二号又は第三号に該当することを理由にその登録を拒否しようとするときは、あらかじめ、当該申請者にその旨を通知して、相当の期間内に自ら又はその代理人を通じて弁明する機会を与えなければならない。
 
登録拒否
①入会手続とらない
②身体精神の衰弱(議決必要、事前通知、弁明機会)
③品位を害するおそれ(議決必要、事前通知、弁明機会)

 

 
(登録に関する通知)
第十一条  日本司法書士会連合会は、第九条第一項の規定による登録の申請を受けた場合において、登録をしたときはその旨を、登録を拒否したときはその旨及びその理由を当該申請者に書面により通知しなければならない。
 
・登録したときも拒否したときも通知する
 
(登録を拒否された場合の審査請求)
第十二条  第十条第一項の規定により登録を拒否された者は、当該処分に不服があるときは、法務大臣に対して行政不服審査法 (昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求をすることができる。
2  第九条第一項の規定による登録の申請をした者は、その申請の日から三月を経過しても当該申請に対して何らの処分がされないときは、当該登録を拒否されたものとして、法務大臣に対して前項の審査請求をすることができる。
3  前二項の規定による審査請求が理由があるときは、法務大臣は、日本司法書士会連合会に対し、相当の処分をすべき旨を命じなければならない。
 
・入会手続しない▷登録拒否▷審査請求可
 
(所属する司法書士会の変更の登録)
第十三条  司法書士は、他の法務局又は地方法務局の管轄区域内に事務所を移転しようとするときは、その管轄区域内に設立された司法書士会を経由して、日本司法書士会連合会に、所属する司法書士会の変更の登録の申請をしなければならない。
2  司法書士は、前項の変更の登録の申請をするときは、現に所属する司法書士会にその旨を届け出なければならない。
3  第一項の申請をした者が第五十七条第一項の規定による入会の手続をとつていないときは、日本司法書士会連合会は、変更の登録を拒否しなければならない。
4  前二条の規定は、第一項の変更の登録の申請に準用する。
 
・書士会変更は、新書士会経由で連合会に登録申請するとともに、旧書士会にも届出が必要
 
(登録事項の変更の届出)
第十四条  司法書士は、司法書士名簿に登録を受けた事項に変更(所属する司法書士会の変更を除く。)が生じたときは、遅滞なく、所属する司法書士会を経由して、日本司法書士会連合会にその旨を届け出なければならない。
 
・変更は、書士会経由で連合会へ
 
(登録の取消し)
第十五条  司法書士が次の各号のいずれかに該当する場合には、日本司法書士会連合会は、その登録を取り消さなければならない。
一  その業務を廃止したとき。
二  死亡したとき。
三  司法書士となる資格を有しないことが判明したとき。
四  第五条各号のいずれかに該当するに至つたとき。
2  司法書士が前項各号に該当することとなつたときは、その者又はその法定代理人若しくは相続人は、遅滞なく、当該司法書士が所属し、又は所属していた司法書士会を経由して、日本司法書士会連合会にその旨を届け出なければならない。
 
必要的取消:①廃止②死亡③無資格④欠格
 
第十六条  司法書士が次の各号のいずれかに該当する場合には、日本司法書士会連合会は、その登録を取り消すことができる。
一  引き続き二年以上業務を行わないとき。
二  身体又は精神の衰弱により業務を行うことができないとき。
2  日本司法書士会連合会は、前項の規定により登録を取り消したときは、その旨及びその理由を当該司法書士に書面により通知しなければならない。
3  第十条第一項後段の規定は、第一項の規定による登録の取消しに準用する。
 
任意的取消:①2年以上業務を行わない②身体精神衰弱
 
(登録拒否に関する規定の準用)
第十七条  第十二条第一項及び第三項の規定は、第十五条第一項又は前条第一項の規定による登録の取消しに準用する。
 
・業務廃止で必要的取消、二年以上業務行わずで任意的取消▷審査請求可
 
(登録及び登録の取消しの公告)
第十八条  日本司法書士会連合会は、司法書士の登録をしたとき、及びその登録の取消しをしたときは、遅滞なく、その旨を官報をもつて公告しなければならない。
 
・登録したとき、登録を取り消したときは公告する
 
(登録事務に関する報告等)
第十九条  法務大臣は、必要があるときは、日本司法書士会連合会に対し、その登録事務に関し、報告若しくは資料の提出を求め、又は勧告をすることができる。
 

第四章 司法書士の義務

 
司法書士の義務(3つくらい覚えておく)
①事務所設置②依頼応諾③公務員取扱、相手方依頼裁判作成の裁判作成
④会則の遵守義務⑤秘密保持の義務⑥研修受講、資質向上義務 
 
(事務所)
第二十条  司法書士は、法務省令で定める基準に従い、事務所を設けなければならない。
 
(依頼に応ずる義務)
第二十一条  司法書士は、正当な事由がある場合でなければ依頼(簡裁訴訟代理等関係業務に関するものを除く。)を拒むことができない。
 
・趣旨:独立性・公共性の観点から趣味嗜好で依頼を選り好みしてはならない
・違反すると、100万円以下罰金
 
(業務を行い得ない事件)
第二十二条  司法書士は、公務員として職務上取り扱つた事件及び仲裁手続により仲裁人として取り扱つた事件については、その業務を行つてはならない。
2  司法書士は、次に掲げる事件については、第三条第一項第四号及び第五号(第四号に関する部分に限る。)に規定する業務(以下「裁判書類作成関係業務」という。)を行つてはならない。
一  相手方の依頼を受けて第三条第一項第四号に規定する業務を行つた事件
二  司法書士法人(第三条第一項第一号から第五号までに規定する業務を行うことを目的として、第五章の定めるところにより、司法書士が共同して設立した法人をいう。以下同じ。)の社員又は使用人である司法書士としてその業務に従事していた期間内に、当該司法書士法人が相手方の依頼を受けて前号に規定する業務を行つた事件であつて、自らこれに関与したもの
三  司法書士法人の使用人である場合に、当該司法書士法人が相手方から簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして受任している事件
3  第三条第二項に規定する司法書士は、次に掲げる事件については、裁判書類作成関係業務を行つてはならない。ただし、第三号及び第六号に掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一  簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
二  簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
三  簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
四  司法書士法人の社員又は使用人である司法書士としてその業務に従事していた期間内に、当該司法書士法人が、簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件であつて、自らこれに関与したもの
五  司法書士法人の社員又は使用人である司法書士としてその業務に従事していた期間内に、当該司法書士法人が簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるものであつて、自らこれに関与したもの
六  司法書士法人の使用人である場合に、当該司法書士法人が簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして受任している事件(当該司法書士が自ら関与しているものに限る。)の相手方からの依頼による他の事件
4  第三条第二項に規定する司法書士は、第二項各号及び前項各号に掲げる事件については、簡裁訴訟代理等関係業務を行つてはならない。この場合においては、同項ただし書の規定を準用する。
 
いくつか例を言えるようにしておく
・公務員として職務上取り扱った事件は、その業務を行ってはいけない
・相手方の依頼を受けて裁判書類作成関係業務を行った事件については、裁判書類作成関係業務を行ってはならない
 
(会則の遵守義務)
第二十三条  司法書士は、その所属する司法書士会及び日本司法書士会連合会の会則を守らなければならない。
 
(秘密保持の義務)
第二十四条  司法書士又は司法書士であつた者は、正当な事由がある場合でなければ、業務上取り扱つた事件について知ることのできた秘密を他に漏らしてはならない。
 
・違反すると、6ヶ月以下懲役、50万円以下罰金
 
(研修)
第二十五条  司法書士は、その所属する司法書士会及び日本司法書士会連合会が実施する研修を受け、その資質の向上を図るように努めなければならない。
 

 

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第五章 司法書士法人

 
(設立)
第二十六条  司法書士は、この章の定めるところにより、司法書士法人を設立することができる。
 
(名称)
第二十七条  司法書士法人は、その名称中に司法書士法人という文字を使用しなければならない。
 
(社員の資格)
第二十八条  司法書士法人の社員は、司法書士でなければならない。
2  次に掲げる者は、社員となることができない。
一  第四十七条の規定により業務の停止の処分を受け、当該業務の停止の期間を経過しない者
二  第四十八条第一項の規定により司法書士法人が解散又は業務の全部の停止の処分を受けた場合において、その処分を受けた日以前30日内にその社員であつた者でその処分を受けた日から3年(業務の全部の停止の処分を受けた場合にあつては、当該業務の全部の停止の期間)を経過しないもの
三  司法書士会の会員でない者
 
(業務の範囲)
第二十九条  司法書士法人は、第三条第一項第一号から第五号までに規定する業務を行うほか、定款で定めるところにより、次に掲げる業務を行うことができる。
一  法令等に基づきすべての司法書士が行うことができるものとして法務省令で定める業務の全部又は一部
二  簡裁訴訟代理等関係業務
2  簡裁訴訟代理等関係業務は、社員のうちに第三条第二項に規定する司法書士がある司法書士法人(司法書士会の会員であるものに限る。)に限り、行うことができる。
 
(簡易裁判所における訴訟等の代理事務の取扱い)
第三十条  司法書士法人は、第三条第一項第六号に掲げる事務については、依頼者からその社員又は使用人である第三条第二項に規定する司法書士(以下この条において「社員等」という。)に行わせる事務の委託を受けるものとする。この場合において、当該司法書士法人は、依頼者に、当該司法書士法人の社員等のうちからその代理人を選任させなければならない。
2  司法書士法人は、前項に規定する事務についても、社員等がその業務の執行に関し注意を怠らなかつたことを証明しなければ、依頼者に対する損害賠償の責めを免れることはできない。
 
(登記)
第三十一条  司法書士法人は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
2  前項の規定により登記をしなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
 
(設立の手続)
第三十二条  司法書士法人を設立するには、その社員となろうとする司法書士が、共同して定款を定めなければならない。
2  会社法 (平成十七年法律第八十六号)第三十条第一項 の規定は、司法書士法人の定款について準用する。
3  定款には、少なくとも次に掲げる事項を記載しなければならない。
一  目的
二  名称
三  主たる事務所及び従たる事務所の所在地
四  社員の氏名住所及び第三条第二項に規定する司法書士であるか否かの別
五  社員の出資に関する事項
 
・定款の絶対的記載事項を覚えておく
 
(成立の時期)
第三十三条  司法書士法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。
 
(成立の届出)
第三十四条  司法書士法人は、成立したときは、成立の日から二週間以内に、登記事項証明書及び定款の写しを添えて、その旨を、その主たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された司法書士会(以下「主たる事務所の所在地の司法書士会」という。)及び日本司法書士会連合会届け出なければならない。
 
・司法書士の登録申請と異なり、法人は経由しない(書士会”及び”連合会に届出)
 
(定款の変更)
第三十五条  司法書士法人は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によつて、定款の変更をすることができる。
2  司法書士法人は、定款を変更したときは、変更の日から二週間以内に、変更に係る事項を、主たる事務所の所在地の司法書士会及び日本司法書士会連合会に届け出なければならない。
 
(業務の執行)
第三十六条  司法書士法人の社員は、すべて業務を執行する権利を有し、義務を負う。
2  簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人における簡裁訴訟代理等関係業務については、前項の規定にかかわらず、第三条第二項に規定する司法書士である社員(以下「特定社員」という。)のみが業務を執行する権利を有し、義務を負う。
 
(法人の代表)
第三十七条  司法書士法人の社員は、各自司法書士法人を代表する。ただし、定款又は総社員の同意によつて、社員のうち特に司法書士法人を代表すべきものを定めることを妨げない。
2  簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人における簡裁訴訟代理等関係業務については、前項本文の規定にかかわらず、特定社員のみが、各自司法書士法人を代表する。ただし、当該特定社員の全員の同意によつて、当該特定社員のうち特に簡裁訴訟代理等関係業務について司法書士法人を代表すべきものを定めることを妨げない。
3  第一項の規定により司法書士法人を代表する社員は、司法書士法人の業務(前項の簡裁訴訟代理等関係業務を除く。)に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
4  前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
5  第一項の規定により司法書士法人を代表する社員は、定款によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。
 
(社員の責任)
第三十八条  司法書士法人の財産をもつてその債務を完済することができないときは、各社員は、連帯して、その弁済の責任を負う。
2  司法書士法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかつたときも、前項と同様とする。
3  前項の規定は、社員が司法書士法人に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、適用しない。
4  簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人が簡裁訴訟代理等関係業務に関し依頼者に対して負担することとなつた債務を当該司法書士法人の財産をもつて完済することができないときは、第一項の規定にかかわらず、特定社員(当該司法書士法人を脱退した特定社員を含む。以下この条において同じ。)が、連帯して、その弁済の責任を負う。ただし、当該司法書士法人を脱退した特定社員については、当該債務が脱退後の事由により生じた債務であることを証明した場合は、この限りでない。
5  前項本文に規定する債務についての司法書士法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかつたときは、第二項及び第三項の規定にかかわらず、特定社員が当該司法書士法人に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明した場合を除き、前項と同様とする。
6  会社法第六百十二条 の規定は、司法書士法人の社員の脱退について準用する。ただし、第四項本文に規定する債務については、この限りでない。
 
(社員であると誤認させる行為をした者の責任)
第三十八条の二  社員でない者が自己を社員であると誤認させる行為をしたときは、当該社員でない者は、その誤認に基づいて司法書士法人と取引をした者に対し、社員と同一の責任を負う。
 
(社員の常駐)
第三十九条  司法書士法人は、その事務所に、当該事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された司法書士会の会員である社員を常駐させなければならない。
 
(簡裁訴訟代理等関係業務の取扱い)
第四十条  簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人は、特定社員が常駐していない事務所においては、簡裁訴訟代理等関係業務を取り扱うことができない。
 
(特定の事件についての業務の制限)
第四十一条  司法書士法人は、次に掲げる事件については、裁判書類作成関係業務を行つてはならない。
一  相手方の依頼を受けて第三条第一項第四号に規定する業務を行つた事件
二  使用人が相手方から簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして受任している事件
三  第二十二条第一項、第二項第一号若しくは第二号又は第三項第一号から第五号までに掲げる事件として社員の半数以上の者が裁判書類作成関係業務を行つてはならないこととされる事件
2  簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人(過去に簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的としていたものを含む。)は、次に掲げる事件については、裁判書類作成関係業務を行つてはならない。ただし、第三号に掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一  簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
二  簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
三  簡裁訴訟代理等関係業務に関するものとして受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
3  簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人は、次に掲げる事件については、簡裁訴訟代理等関係業務を行つてはならない。ただし、前項第三号に掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一  第一項各号及び前項各号に掲げる事件
二  第二十二条第一項に掲げる事件又は同条第四項に規定する同条第二項第一号若しくは第二号若しくは第三項第一号から第五号までに掲げる事件として特定社員の半数以上の者が簡裁訴訟代理等関係業務を行つてはならないこととされる事件
 
(社員の競業の禁止)
第四十二条  司法書士法人の社員は、自己若しくは第三者のためにその司法書士法人の業務の範囲に属する業務を行い、又は他の司法書士法人の社員となつてはならない。
2  司法書士法人の社員が前項の規定に違反して自己又は第三者のためにその司法書士法人の業務の範囲に属する業務を行つたときは、当該業務によつて当該社員又は第三者が得た利益の額は、司法書士法人に生じた損害の額と推定する。
 
(法定脱退)
第四十三条  司法書士法人の社員は、次に掲げる理由によつて脱退する。
一  司法書士の登録の取消し
二  定款に定める理由の発生
三  総社員の同意
四  第二十八条第二項各号のいずれかに該当することとなつたこと。
五  除名
 
28条(社員の資格)2項各号とは、
①業務停止処分、その期間を経過しない者
②法人が解散又は業務の全部の停止の処分、30日内社員、3年を経過しないもの
③書士会の会員でない者 
 
(解散)
第四十四条  司法書士法人は、次に掲げる理由によつて解散する。
一  定款に定める理由の発生
二  総社員の同意
三  他の司法書士法人との合併
四  破産手続開始の決定
五  解散を命ずる裁判
六  第四十八条第一項第三号の規定による解散の処分 (=解散を命ずる裁判
2  司法書士法人は、前項の規定による場合のほか、社員が一人になり、そのなつた日から引き続き六月間その社員が二人以上にならなかつた場合においても、その六月を経過した時に解散する。
3  司法書士法人は、第一項第三号の事由以外の事由により解散したときは、解散の日から二週間以内に、その旨を、主たる事務所の所在地の司法書士会及び日本司法書士会連合会に届け出なければならない。
4  司法書士法人の清算人は、司法書士でなければならない。
 
解散事由
①定款②総社員③合併④破産⑤解散⑥解散命令⑦社員一人6ヶ月
 
(裁判所による監督)
第四十四条の二  司法書士法人の解散及び清算は、裁判所の監督に属する。
2  裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。
3  司法書士法人の解散及び清算を監督する裁判所は、法務大臣に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。
4  法務大臣は、前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。
 
(解散及び清算の監督に関する事件の管轄)
第四十四条の三  司法書士法人の解散及び清算の監督に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
 
(検査役の選任)
第四十四条の四  裁判所は、司法書士法人の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。
2  前項の検査役の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
3  裁判所は、第一項の検査役を選任した場合には、司法書士法人が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該司法書士法人及び検査役の陳述を聴かなければならない。
 
(合併)
第四十五条  司法書士法人は、総社員の同意があるときは、他の司法書士法人と合併することができる。
2  合併は、合併後存続する司法書士法人又は合併により設立する司法書士法人が、その主たる事務所の所在地において登記することによつて、その効力を生ずる。
3  司法書士法人は、合併したときは、合併の日から二週間以内に、登記事項証明書(合併により設立する司法書士法人にあつては、登記事項証明書及び定款の写し)を添えて、その旨を、主たる事務所の所在地の司法書士会及び日本司法書士会連合会に届け出なければならない。
4  合併後存続する司法書士法人又は合併により設立する司法書士法人は、当該合併により消滅する司法書士法人の権利義務を承継する。
 
(債権者の異議等)
第四十五条の二  合併をする司法書士法人の債権者は、当該司法書士法人に対し、合併について異議を述べることができる。
2  合併をする司法書士法人は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第三号の期間は、一箇月を下ることができない。
一  合併をする旨
二  合併により消滅する司法書士法人及び合併後存続する司法書士法人又は合併により設立する司法書士法人の名称及び主たる事務所の所在地
三  債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3  前項の規定にかかわらず、合併をする司法書士法人が同項の規定による公告を、官報のほか、第六項において準用する会社法第九百三十九条第一項 の規定による定款の定めに従い、同項第二号 又は第三号 に掲げる方法によりするときは、前項の規定による各別の催告は、することを要しない。
4  債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べなかつたときは、当該債権者は、当該合併について承認をしたものとみなす。
5  債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べたときは、合併をする司法書士法人は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社及び信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律 (昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項 の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。)に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該合併をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
6  会社法第九百三十九条第一項 (第二号及び第三号に係る部分に限る。)及び第三項 、第九百四十条第一項(第三号に係る部分に限る。)及び第三項、第九百四十一条、第九百四十六条、第九百四十七条、第九百五十一条第二項、第九百五十三条並びに第九百五十五条の規定は、司法書士法人が第二項の規定による公告をする場合について準用する。この場合において、同法第九百三十九条第一項及び第三項中「公告方法」とあるのは「合併の公告の方法」と、同法第九百四十六条第三項中「商号」とあるのは「名称」と読み替えるものとする。
 
(合併の無効の訴え)
第四十五条の三  会社法第八百二十八条第一項 (第七号及び第八号に係る部分に限る。)及び第二項 (第七号及び第八号に係る部分に限る。)、第八百三十四条(第七号及び第八号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十六条第二項及び第三項、第八百三十七条から第八百三十九条まで、第八百四十三条(第一項第三号及び第四号並びに第二項ただし書を除く。)並びに第八百四十六条の規定は司法書士法人の合併の無効の訴えについて、同法第八百六十八条第六項、第八百七十条第二項(第六号に係る部分に限る。)、第八百七十条の二、第八百七十一条本文、第八百七十二条(第五号に係る部分に限る。)、第八百七十二条の二、第八百七十三条本文、第八百七十五条及び第八百七十六条の規定はこの条において準用する同法第八百四十三条第四項の申立てについて、それぞれ準用する。
 
(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 及び会社法 の準用等)
第四十六条  第二条、第二十条、第二十一条及び第二十三条の規定は、司法書士法人について準用する。
2  一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (平成十八年法律第四十八号)第四条 並びに会社法第六百条 、第六百十四条から第六百十九条まで、第六百二十一条及び第六百二十二条の規定は司法書士法人について、同法第五百八十一条、第五百八十二条、第五百八十五条第一項及び第四項、第五百八十六条、第五百九十三条、第五百九十五条、第五百九十六条、第六百一条、第六百五条、第六百六条、第六百九条第一項及び第二項、第六百十一条(第一項ただし書を除く。)並びに第六百十三条の規定は司法書士法人の社員について、同法第八百五十九条から第八百六十二条までの規定は司法書士法人の社員の除名並びに業務を執行する権利及び代表権の消滅の訴えについて、それぞれ準用する。この場合において、同法第六百十三条中「商号」とあるのは「名称」と、同法第八百五十九条第二号中「第五百九十四条第一項(第五百九十八条第二項において準用する場合を含む。)」とあるのは「司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第四十二条第一項」と読み替えるものとする。
3  会社法第六百四十四条 (第三号を除く。)、第六百四十五条から第六百四十九条まで、第六百五十条第一項及び第二項、第六百五十一条第一項及び第二項(同法第五百九十四条 の準用に係る部分を除く。)、第六百五十二条、第六百五十三条、第六百五十五条から第六百五十九条まで、第六百六十二条から第六百六十四条まで、第六百六十六条から第六百七十三条まで、第六百七十五条、第八百六十三条、第八百六十四条、第八百六十八条第一項、第八百六十九条、第八百七十条第一項(第一号及び第二号に係る部分に限る。)、第八百七十一条、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)、第八百七十四条(第一号及び第四号に係る部分に限る。)、第八百七十五条並びに第八百七十六条の規定は、司法書士法人の解散及び清算について準用する。この場合において、同法第六百四十四条第一号中「第六百四十一条第五号」とあるのは「司法書士法第四十四条第一項第三号」と、同法第六百四十七条第三項中「第六百四十一条第四号又は第七号」とあるのは「司法書士法第四十四条第一項第五号若しくは第六号又は第二項」と、同法第六百六十八条第一項及び第六百六十九条中「第六百四十一条第一号から第三号まで」とあるのは「司法書士法第四十四条第一項第一号又は第二号」と、同法第六百七十条第三項中「第九百三十九条第一項」とあるのは「司法書士法第四十五条の二第六項において準用する第九百三十九条第一項」と、同法第六百七十三条第一項中「第五百八十条」とあるのは「司法書士法第三十八条」と読み替えるものとする。
4  会社法第八百二十四条 、第八百二十六条、第八百六十八条第一項、第八百七十条第一項(第十号に係る部分に限る。)、第八百七十一条本文、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)、第八百七十三条本文、第八百七十五条、第八百七十六条、第九百四条及び第九百三十七条第一項(第三号ロに係る部分に限る。)の規定は司法書士法人の解散の命令について、同法第八百二十五条、第八百六十八条第一項、第八百七十条第一項(第一号に係る部分に限る。)、第八百七十一条、第八百七十二条(第一号及び第四号に係る部分に限る。)、第八百七十三条、第八百七十四条(第二号及び第三号に係る部分に限る。)、第八百七十五条、第八百七十六条、第九百五条及び第九百六条の規定はこの項において準用する同法第八百二十四条第一項の申立てがあつた場合における司法書士法人の財産の保全について、それぞれ準用する。
5  会社法第八百二十八条第一項 (第一号に係る部分に限る。)及び第二項 (第一号に係る部分に限る。)、第八百三十四条(第一号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十七条から第八百三十九条まで並びに第八百四十六条の規定は、司法書士法人の設立の無効の訴えについて準用する。
6  会社法第八百三十三条第二項 、第八百三十四条(第二十一号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十七条、第八百三十八条、第八百四十六条及び第九百三十七条第一項(第一号リに係る部分に限る。)の規定は、司法書士法人の解散の訴えについて準用する。
7  破産法 (平成十六年法律第七十五号)第十六条 の規定の適用については、司法書士法人は、合名会社とみなす。
 

第六章 懲戒

 
(司法書士に対する懲戒)
第四十七条  司法書士がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは、その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長は、当該司法書士に対し、次に掲げる処分をすることができる。
一  戒告
二  二年以内の業務の停止
三  業務の禁止
 
覚えておく
 
(司法書士法人に対する懲戒)
第四十八条  司法書士法人がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは、その主たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長は、当該司法書士法人に対し、次に掲げる処分をすることができる。
一  戒告
二  ニ年以内の業務の全部又は一部の停止
三  解散
2  司法書士法人がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは、その従たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長(前項に規定するものを除く。)は、当該司法書士法人に対し、次に掲げる処分をすることができる。ただし、当該違反が当該従たる事務所に関するものであるときに限る。
一  戒告
二  当該法務局又は地方法務局の管轄区域内にある当該司法書士法人の事務所についての二年以内の業務の全部又は一部の停止
 
覚えておく
 
(懲戒の手続)
第四十九条  何人も、司法書士又は司法書士法人にこの法律又はこの法律に基づく命令に違反する事実があると思料するときは、当該司法書士又は当該司法書士法人の事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長に対し、当該事実を通知し、適当な措置をとることを求めることができる。
2  前項の規定による通知があつたときは、同項の法務局又は地方法務局の長は、通知された事実について必要な調査をしなければならない。
3  法務局又は地方法務局の長は、第四十七条第二号又は前条第一項第二号若しくは第二項第二号の処分をしようとするときは、行政手続法 (平成五年法律第八十八号)第十三条第一項 の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
4  前項に規定する処分又は第四十七条第三号若しくは前条第一項第三号の処分に係る行政手続法第十五条第一項 の通知は、聴聞の期日の一週間前までにしなければならない。
5  前項の聴聞の期日における審理は、当該司法書士又は当該司法書士法人から請求があつたときは、公開により行わなければならない。
 
(登録取消しの制限等)
第五十条  法務局又は地方法務局の長は、司法書士に対して第四十七条第二号又は第三号に掲げる処分をしようとする場合においては、行政手続法第十五条第一項 の通知を発送し、又は同条第三項 前段の掲示をした後直ちに日本司法書士会連合会にその旨を通告しなければならない。
2  日本司法書士会連合会は、司法書士について前項の通告を受けた場合においては、法務局又は地方法務局の長から第四十七条第二号又は第三号に掲げる処分の手続が結了した旨の通知を受けるまでは、当該司法書士について第十五条第一項第一号又は第十六条第一項各号の規定による登録の取消しをすることができない。
 
(懲戒処分の公告)
第五十一条  法務局又は地方法務局の長は、第四十七条又は第四十八条の規定により処分をしたときは、遅滞なく、その旨を官報をもつて公告しなければならない。
 
・懲戒処分をしたら公告をする
 

 

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第七章 司法書士会

 
(設立及び目的等)
第五十二条  司法書士は、その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域ごとに、会則を定めて、一箇の司法書士会を設立しなければならない。
2  司法書士会は、会員の品位を保持し、その業務の改善進歩を図るため、会員の指導及び連絡に関する事務を行うことを目的とする。
3  司法書士会は、法人とする。
4  一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第四条 及び第七十八条 の規定は、司法書士会について準用する。
 
二項は覚えておく
①品位保持②業務改善の進歩のため、③指導・連絡の事務を行う

 

(会則)
第五十三条  司法書士会の会則には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一  名称及び事務所の所在地
二  役員に関する規定
三  会議に関する規定
四  会員の品位保持に関する規定
五  会員の執務に関する規定
六  入会及び退会に関する規定(入会金その他の入会についての特別の負担に関するものを含む。)
七  司法書士の研修に関する規定
八  会員の業務に関する紛議の調停に関する規定
九  司法書士会及び会員に関する情報の公開に関する規定
十  資産及び会計に関する規定
十一  会費に関する規定
十二  その他司法書士会の目的を達成するために必要な規定
 
(会則の認可)
第五十四条  司法書士会の会則を定め、又はこれを変更するには、法務大臣の認可を受けなければならない。ただし、前条第一号及び第七号から第十一号までに掲げる事項に係る会則の変更については、この限りでない。
2  前項の場合において、法務大臣は、日本司法書士会連合会の意見を聞いて、認可し、又は認可しない旨の処分をしなければならない。
 
(司法書士会の登記)
第五十五条  司法書士会は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
2  前項の規定により登記をしなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
 
(司法書士会の役員)
第五十六条  司法書士会に、会長、副会長及び会則で定めるその他の役員を置く。
2  会長は、司法書士会を代表し、その会務を総理する。
3  副会長は、会長の定めるところにより、会長を補佐し、会長に事故があるときはその職務を代理し、会長が欠員のときはその職務を行なう。
 
(司法書士の入会及び退会)
第五十七条  第九条第一項の規定による登録の申請又は第十三条第一項の変更の登録の申請をする者は、その申請と同時に、申請を経由すべき司法書士会に入会する手続をとらなければならない。
2  前項の規定により入会の手続をとつた者は、当該登録又は変更の登録の時に、当該司法書士会の会員となる。
3  第十三条第一項の変更の登録の申請をした司法書士は、当該申請に基づく変更の登録の時に、従前所属していた司法書士会を退会する。
 
(司法書士法人の入会及び退会)
第五十八条  司法書士法人は、その成立の時に、主たる事務所の所在地の司法書士会の会員となる。
2  司法書士法人は、その清算の結了の時又は破産手続開始の決定を受けた時に、所属するすべての司法書士会を退会する。
3  司法書士法人の清算人は、清算が結了したときは、清算結了の登記後速やかに、登記事項証明書を添えて、その旨を、主たる事務所の所在地の司法書士会及び日本司法書士会連合会に届け出なければならない。
4  司法書士法人は、その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域外に事務所を設け、又は移転したときは、事務所の新所在地においてその旨の登記をした時に、当該事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された司法書士会の会員となる。
5  司法書士法人は、その事務所の移転又は廃止により、当該事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に事務所を有しないこととなつたときは、旧所在地においてその旨の登記をした時に、当該管轄区域内に設立された司法書士会を退会する。
6  司法書士法人は、第四項の規定により新たに司法書士会の会員となつたときは、会員となつた日から二週間以内に、登記事項証明書及び定款の写しを添えて、その旨を、当該司法書士会及び日本司法書士会連合会に届け出なければならない。
7  司法書士法人は、第五項の規定により司法書士会を退会したときは、退会の日から二週間以内に、その旨を、当該司法書士会及び日本司法書士会連合会に届け出なければならない。
 
(紛議の調停)
第五十九条  司法書士会は、所属の会員の業務に関する紛議につき、当該会員又は当事者その他関係人の請求により調停をすることができる。
 
(法務局等の長に対する報告義務)
第六十条  司法書士会は、所属の会員が、この法律又はこの法律に基づく命令に違反すると思料するときは、その旨を、その司法書士会の事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長に報告しなければならない。
 
(注意勧告)
第六十一条  司法書士会は、所属の会員がこの法律又はこの法律に基づく命令違反するおそれがあると認めるときは、会則の定めるところにより、当該会員に対して、注意を促し、又は必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
 
61条とは何か?と問われる
▷法令違反のおそれがあるときに、書士会が会員に注意を促し、措置勧告することができる制度
 

第八章 日本司法書士会連合会

 
(設立及び目的)
第六十二条  全国の司法書士会は、会則を定めて、日本司法書士会連合会を設立しなければならない。
2  日本司法書士会連合会は、司法書士会の会員の品位を保持し、その業務の改善進歩を図るため、司法書士会及びその会員の指導及び連絡に関する事務を行い、並びに司法書士の登録に関する事務を行うことを目的とする。
 
目的
①品位保持
②業務改善の進歩
 
事務
①指導・連絡(書士会、その会員へ)
②登録 ←書士会にはない項目
 
(会則)
第六十三条  日本司法書士会連合会の会則には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一  第五十三条第一号、第七号、第十号及び第十一号に掲げる事項
二  第五十三条第二号及び第三号に掲げる事項
三  司法書士の登録に関する規定
四  日本司法書士会連合会に関する情報の公開に関する規定
五  その他日本司法書士会連合会の目的を達成するために必要な規定
 
(会則の認可)
第六十四条  日本司法書士会連合会の会則を定め、又はこれを変更するには、法務大臣の認可を受けなければならない。ただし、前条第一号及び第四号に掲げる事項に係る会則の変更については、この限りでない。
 
(建議等)
第六十五条  日本司法書士会連合会は、司法書士又は司法書士法人の業務又は制度について、法務大臣に建議し、又はその諮問に答申することができる。
 
(司法書士会に関する規定の準用)
第六十六条  第五十二条第三項及び第四項、第五十五条並びに第五十六条の規定は、日本司法書士会連合会に準用する。
 
(登録審査会)
第六十七条  日本司法書士会連合会に、登録審査会を置く。
2  登録審査会は、日本司法書士会連合会の請求により、第十条第一項第二号若しくは第三号の規定による登録の拒否又は第十六条第一項の規定による登録の取消しについて審議を行うものとする。
3  登録審査会は、会長及び委員四人をもつて組織する。
4  会長は、日本司法書士会連合会の会長をもつて充てる。
5  委員は、会長が、法務大臣の承認を受けて、司法書士、法務省の職員及び学識経験者のうちから委嘱する。
6  委員の任期は、二年とする。ただし、欠員が生じた場合の補充の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
 

第九章 公共嘱託登記司法書士協会

 
(設立及び組織)
第六十八条  その名称中に公共嘱託登記司法書士協会という文字を使用する一般社団法人は、社員である司法書士及び司法書士法人がその専門的能力を結合して官庁、公署その他政令で定める公共の利益となる事業を行う者(以下「官公署等」という。)による不動産の権利に関する登記の嘱託又は申請の適正かつ迅速な実施に寄与することを目的とし、かつ、次に掲げる内容の定款の定めがあるものに限り、設立することができる。
一  社員は、その主たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に事務所を有する司法書士又は司法書士法人でなければならないものとすること。
二  前号に規定する司法書士又は司法書士法人が社員になろうとするときは、正当な理由がなければ、これを拒むことができないものとすること。
三  理事の員数の過半数は、社員(社員である司法書士法人の社員を含む。)でなければならないものとすること。
2  前項に規定する定款の定めは、これを変更することができない。
 
・目的や理事の要件は、軽く押さえておく
 
(成立の届出)
第六十八条の二  前条第一項の一般社団法人(以下「協会」という。)は、成立したときは、成立の日から二週間以内に、登記事項証明書及び定款の写しを添えて、その旨を、その主たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長及びその管轄区域内に設立された司法書士会に届け出なければならない。
 
(業務)
第六十九条  協会は、第六十八条第一項に規定する目的を達成するため、官公署等の嘱託を受けて、不動産の権利に関する登記につき第三条第一項第一号から第五号までに掲げる事務を行うことをその業務とする。
2  協会は、その業務に係る前項に規定する事務を、司法書士会に入会している司法書士又は司法書士法人でない者に取り扱わせてはならない。
 
・不動産に関する権利の登記のみである点に注意
 
(協会の業務の監督)
第六十九条の二  協会の業務は、その主たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長の監督に属する。
2  前項の法務局又は地方法務局の長は、協会の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、いつでも、当該業務及び協会の財産の状況を検査し、又は協会に対し、当該業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
 
(司法書士及び司法書士法人に関する規定の準用)
第七十条  第二十一条の規定は協会の業務について、第四十八条、第四十九条及び第五十一条の規定は協会に対する懲戒について、それぞれ準用する。
 
(司法書士会の助言)
第七十一条  司法書士会は、所属の会員が社員である協会に対し、その業務の執行に関し、必要な助言をすることができる。
 

第十章 雑則

 
(法務省令への委任)
第七十二条  この法律に定めるもののほか、この法律の施行に関し司法書士の試験、資格の認定、登録及び業務執行並びに協会の設立及び業務執行について必要な事項は、法務省令で定める。
 
(非司法書士等の取締り)
第七十三条  司法書士会に入会している司法書士又は司法書士法人でない者(協会を除く。)は、第三条第一項第一号から第五号までに規定する業務を行つてはならない。ただし、他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
2  協会は、その業務の範囲を超えて、第三条第一項第一号から第五号までに規定する業務を行つてはならない。
3  司法書士でない者は、司法書士又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。
4  司法書士法人でない者は、司法書士法人又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。
5  協会でない者は、公共嘱託登記司法書士協会又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。
 
・違反すると1年以下懲役、100万円以下罰金(重めの罰) 
 

第十一章 罰則

75条、76条、78条だけ押さえておく
 
第七十四条  司法書士となる資格を有しない者が、日本司法書士会連合会に対し、その資格につき虚偽の申請をして司法書士名簿に登録させたときは、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
 
第七十五条  第二十一条(依頼に応ずる義務)の規定に違反した者は、百万円以下の罰金に処する。
2  司法書士法人が第四十六条第一項において準用する第二十一条の規定に違反したときは、その違反行為をした司法書士法人の社員又は使用人は、百万円以下の罰金に処する。
3  協会が第七十条において準用する第二十一条の規定に違反したときは、その違反行為をした協会の理事又は職員は、百万円以下の罰金に処する。
 
第七十六条  第二十四条(秘密保持の義務)の規定に違反した者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
2  前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
 
第七十七条  協会が第六十九条第二項の規定に違反したときは、その違反に係る第三条第一項第一号から第五号までに掲げる事務を取り扱い、又は取り扱わせた協会の理事又は職員は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
 
第七十八条  第七十三条第一項(非司法書士等の取締り)の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
2  協会が第七十三条第二項の規定に違反したときは、その違反行為をした協会の理事又は職員は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
 
第七十九条  次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
一  第七十三条第三項の規定に違反した者
二  第七十三条第四項の規定に違反した者
三  第七十三条第五項の規定に違反した者
 
第七十九条の二  第四十五条の二第六項において準用する会社法第九百五十五条第一項 の規定に違反して、同項 に規定する調査記録簿等に同項 に規定する電子公告調査に関し法務省令で定めるものを記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は当該調査記録簿等を保存しなかつた者は、三十万円以下の罰金に処する。
 
第八十条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第七十五条第二項若しくは第三項又は第七十七条から前条までの違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
 
第八十一条  司法書士会又は日本司法書士会連合会が第五十五条第一項(第六十六条において準用する場合を含む。)の規定に基づく政令に違反して登記をすることを怠つたときは、その司法書士会又は日本司法書士会連合会の代表者は、三十万円以下の過料に処する。
 
第八十二条  次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
一  第四十五条の二第六項において準用する会社法第九百四十六条第三項 の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
二  正当な理由がないのに、第四十五条の二第六項において準用する会社法第九百五十一条第二項 各号又は第九百五十五条第二項 各号に掲げる請求を拒んだ者
 
第八十三条  次の各号のいずれかに該当する場合には、司法書士法人の社員又は清算人は、三十万円以下の過料に処する。
一  この法律に基づく政令の規定に違反して登記をすることを怠つたとき。
二  第四十五条の二第二項又は第五項の規定に違反して合併をしたとき。
三  第四十五条の二第六項において準用する会社法第九百四十一条 の規定に違反して同条 の調査を求めなかつたとき。
四  定款又は第四十六条第二項において準用する会社法第六百十五条第一項 の会計帳簿若しくは第四十六条第二項 において準用する同法第六百十七条第一項 若しくは第二項 の貸借対照表に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、又は虚偽の記載若しくは記録をしたとき。
五  第四十六条第三項において準用する会社法第六百五十六条第一項 の規定に違反して破産手続開始の申立てを怠つたとき。
六  第四十六条第三項において準用する会社法第六百六十四条 の規定に違反して財産を分配したとき。
七  第四十六条第三項において準用する会社法第六百七十条第二項 又は第五項 の規定に違反して財産を処分したとき。
 

 

注釈司法書士法

注釈司法書士法