今回は、暗記を必要とする資格試験全ての受験生が活用できるツールのご紹介です。
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学生時代に、英単語を覚えるために一問一答の単語カードを活用した方は多いと思われます。市販のものをそのまま使う方もいれば、自分でオリジナルの単語カードを作った方もいらっしゃるでしょう。暗記をするため、そして問題文から答えを想起する反射速度を上げるために、非常に理に適ったツールであります。
しかし、その有用性に関わらず、資格試験において一問一答の単語カードを活用している方はそこまで多くはありません。おそらく、以下の三つが主たる理由ではないでしょうか。
(1)そもそも市販で一問一答の単語カード式の教材がない
(2)市販されていても試験科目の全教科集めるとなると高価
(3)自作するとなると、書き込む量が膨大となり時間と手間がかかる
(1)そもそも市販で一問一答の単語カード式の教材がない
英単語では中学生や高校生の全てがターゲットとなり母数が何百万と存在するのに対し、各資格試験の母数はせいぜい数万程度であるがため、そもそも需要が少なく企画、出版に至らないという。
(2)市販されていても試験科目の全教科集めるとなると高価
例えば、司法書士試験においては、重要論点チェックカード1000という教材が販売されておりますが、1冊2,300円程度かかり、全ての科目分集めると1万円弱かかります。また、形式が、過去問の肢を収録したものであり、試験において暗記したい事項とはズレが生じます。さらに、版が毎年重ねられるわけではないので、最新の過去問まではカバーできません。
(3)自作するとなると、書き込む量が膨大となり時間と手間がかかる
例えば、司法試験であれば、科目ごとに論証を覚えていくというのが一つの勉強法ではありますが、これを全科目書き写しているといつまで経っても終わりません。そもそも一枚のカードに収めることさえ困難でしょう。
そして今回の記事は、これら全ての問題点のを解消できる暗記ツール『Anki』の紹介です。
『Anki』は、無料でオリジナルの暗記用の一問一答の教材を作れて、学習することが可能です。有り難いことに、問題文、解答の入力はcsvファイルで一括で読み込ませることができます。
さらに、Androidユーザーであれば、スマホのアプリで学習することも可能です。
以下のようなイメージで、ワンクリックでどんどんカードをめくっていくことが可能です。
問題
答え
問題ごとに、「もう1回」、「普通」、「簡単」と評価することが出来、それに応じて復習の頻度が設定されます。 なお、それぞれどれくらいの頻度とするかは各人で自由にカスタマイズができます。
更に、毎日何枚の何分間で学習したのか、正解率はどうだったか等の統計情報が自動的に蓄積されるので学習記録を可視化していくことも可能です。
以下、『Anki』の導入の手順です。
csvファイルを作成する
Excelで暗記用のデータを作成する
Excel等の表計算ソフトを立ち上げて、A列に問題、B列に答えを入力していく
(下記の例では、会社法における発起設立時の論点、特に創立総会における決議要件を中心に作成しています)
「名前をつけて保存」でcsvファイルを選択して保存しておく
『Anki』をPCにダウンロード、インストールする
URLにアクセスする ※英語ですが日本語化できるのでご安心を
ダウンロードボタンをクリック
自分のOS(WindowsかMac)のタブを選択してダウンロードをクリック
Ankiをインストールして起動させ、言語を選択する
(下記はMacのインストールイメージ)
保存したcsvファイルを読み込む
これでPCのアプリ上で学習していくことが可能となります
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スマホのアプリでも共有する方法
スマホでも、暗記カードと学習記録を共有するためには『AnkiWeb』にてアカウントの作成が必要です。
アカウントの作成
URLをクリック
Sign Upをクリック
登録用のメールアドレスとパスワードを入力
利用許諾をチェックしてContinueをクリック
確認用メールが送信される
メール本文のVerify Emailをクリックする
これでアカウント作成は完了です
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アプリとアカウントの同期
次に、Ankiアプリで作ったカードと学習記録をアカウントに紐付けます。
アプリを開き右上のマークをクリック
さきほど作成したIDとパスワードを入力しOK
AnkiWebにアップロードをクリック
これでアカウントとの紐付けが完了しました
ブラウザで確認
AnkiWebにログインすると、ブラウザ上にも単語帳が増えていることがわかります
アプリだけではなくブラウザ上でも問題を解くことが可能になりました
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スマホでアプリをダウンロードし同期する
スマホでアプリ『AnkiDroid』をダウンロードし、くるくるの矢印をクリックしてログイン
これでスマホでも学習することが出来るようになります
Androidのアプリは無料なのですが、なぜかiphoneアプリだと有料です・・・